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柚月杜weblog

砂に埋まる渓

先日の日曜日はsen氏と尾白川。
またです。
数日前の増水の影響があるだろうけど、尾白川は比較的大丈夫なのでは…とほぼ決め撃ちで出発。

現地に着くと確かにやや濁ってはいますがなんとかなりそうです。
朝の尾白川
朝の尾白川中流域。
これでもこの川にしては濁っています。

…が、先日来た時にも思ったのですが更にそれに輪をかけて砂がひどい。
台風や大雨で大量の砂が川全体を埋めつつあります。
ものすごい砂
わかりづらいですが、画面右下あたりの枯れた草。このあたりが本来の河原の地面。
それを5~60cmほどの厚さで堆積した砂が覆い、さらにそれを大水が削り取って下流へ。
いったいどんだけの砂なんだろう。
先日尺近いサイズをとり逃した岩周りの深みも嘘のように無くなっていました。
尾白川崩落の痕
おそらく去年の台風か、比較的新しい崩落痕。
もともとこのあたりは中央構造線近くで脆い山が多く、過去にも周辺地域を大規模な水害が
襲っていたので、この砂もそのサイクルの一部なのでしょうか。
溜まった砂が流れで運ばれ、また深みを形成し直したりするのかな?
一昨年から数度しか訪れていないので過去にどんな変遷を辿った渓なのか分かりませんが、
自然てすごいですね。
途中でふと踏み出した左足がずるりと砂に飲み込まれ、完全にうごけなくなったりも。
持っていたスコップも使って必死に掘り、なんとか脱出。あぶねぇ!!
見た感じただの砂地なのにあんなことになってるとは…

さて、それはともかく釣りはなかなかに苦戦。
そもそも砂でよさそうな場所が埋められたりして攻めあぐねます。
期待していた朝一番のひと流しが不発(チェイスのみ)で一度車へ戻る。
駒ヶ岳神社付近
でもこの川は綺麗で大好きです。
草イチゴ

区間を一つずらして入渓。
しばらく行くと、キャンプ場に遊びに来ていたらしい親子連れが前方で水遊びをしています。
若いお母さんに砂地に脆いところがあって危ないですよ。と伝えたそのすぐ上流でヒット。
きれいなアマゴさん
綺麗でかっこいいアマゴさん。
お母さんと小さな男の子が見てすごいびっくりしてました。
ふふふ。
男の子は去年やはりここで遊んでいて、その時にお父さんが餌釣りで小さなアマゴを釣ったのを見て、
お魚の図鑑で下調べをしたらしく、私が釣ったのを見てすぐ「アマゴ!」って言ってました。
手にした虫取り網でアマゴを獲るつもりだそうです。
お母さんによればオタマジャクシは獲れたのでアマゴも獲りたいそうですが…(笑)

親子連れの遊んでいたエリアから少し遡ったところで退渓。
移動して道の駅で温泉に入り、評判が良いと聞く国界でラーメン。
20120624134108.jpg
ネギチャーシュー麺。
おいしい!

…しかし本当にすごい砂でした…
そして、前から思っていたのですが今履いているSIMMSのリバーテック。
何度か使って良いところと駄目なところがはっきりしました。

良いところ
・ビブラムソールによる地上踏破性の高さ。
・BOAシステムによる着脱の容易さ。
・洗った後にソールの乾燥が早い(当たり前ですね)

駄目なところ
・水苔のついた岩、ある種の岩に対しては弱い。滑るというか無力。
・設計上の問題で砂が浸入しやすい。
・BOAシステムに砂が噛む危険性。

上記のうち、ソールの素材による滑りやすさは最初から覚悟の上なので特にまだ大きな問題ではないです。
むしろ釣りを終えて車に戻る時の地上歩きで快適なのが嬉しい。
ただ、水辺や水中を歩くと考えると、やはり短所があるのは不安。
いろいろと見ていると沢登りや源流を詰める釣り人の足回りはいまだにフェルトソールが多いようです。
それはそうですよね。
弱点である要素が進路上に出てきた時、手も足も出ないんじゃどうにもならないですから。
ただ、趣味として釣りをしている限りでは、そういう障害に当たったら潔く後退するのもアリかなと思えます。
安全に安全に。

さて、そうなると欠点の二点目と三点目です。

砂の浸入しやすさについては、ベロの部分が上まで袋構造にならず、かなり低い位置で途切れているために、
グラベルガードがあっても砂の浸入には無力です。
おそらくこのリバーテックの設計者は日本の渓流域のような環境をまったく想定していなかったのでしょう。
細かな砂が急な流れに舞う水中を歩くような環境は欧米のトラウトフィッシング環境には少ないのかも
しれません。
そういう意味ではなるほど沢登りシューズはよく考えられています。
(ただ、ツイッターで聞いた話では同じSIMMSのG3はちゃんとしているとのことですから、シューズの想定
使用環境が違うのかな?)

BOAシステムの砂噛み。
これも通常の使用に於いてはあまり問題にはならないかもしれませんが、尾白川はとにかく砂がすごく、
歩いている中で流砂に左脚をとられて膝上まで一瞬で埋まり、動けなくなった時、その時の圧力と、脱出の
ために砂中で足を動かしていた時に入った模様。
流水で濯いでおそらく砂は排除できたと思いますが、もしかしたら固着して動かなくなるトラブルも出るかも
しれません。
BOAシステム自体が本来スノーボード用に考案された物ということですし、上記のデザインと同様にこういう
ことは想定外かもですね。


…と挙げていきましたが、リバーテックは好きな靴です。
ラバーソールによる地上での歩きやすさ、斜面登りの楽さは言うまでもありませんし、がっしりした作りも
好感です。
しかし同時に、昨年愛用していたモンベルのサワートレッカーの優秀さも再確認できました。
サワートレッカー、着脱が面倒ですがその原因でもある足首部分のネオプレン製砂ガードはとても効果的。
そして、軽く水抜けが良く、とても歩きやすい作り。
なるほど日本の渓流のためだけに作られた靴です。
引退した去年のサワートレッカーにラバーソールを貼り替えて試してみようかな。
いずれにせよ、貼り替えか新調かでもう一足フェルトソールの靴を用意する予定です。
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  1. 2012/06/29(金) 08:59:05|
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逃がした魚は大きい

先日の月曜日は日曜出勤の代休。
日曜のイベントに出られなかったのが悔しいので、自動的に釣りに決定。
水の綺麗なところがいいな。と、まっすぐ峡北漁協の尾白川へ。
朝の甲斐駒
途中の道から甲斐駒ヶ岳(右側)

以前に二度ほど行って、最初の時は熊の足跡を見て、二回目は夕方だったのでタイムアップで
引き返した区間をきちんと歩こうと、前にも行った区間に入渓。
なんかもう夏みたい
入ってしばらくはこんな感じの浅い流れで期待薄。
この時点ではまだ良い天気。
しばらくして山に雲がかかってきました。
そして、やはり去年の台風でかあちこち崩落した痕があったり、何よりも砂が多く、かなり
埋まっちゃってる感じです。
そして魚の反応も無い。
尾白川001
以前に釣ったここも、そして大きなプールになっていた堰堤下も魚の影が無い。
いや、チラと居るには居るのですが、追いがすごくシビアだし、魚自体の数も少ないみたい。
だいぶ砂で埋まった
以前に猿が集団で渡ったり熊の足跡を見た堰堤。
ここのプールには期待していたのに、見ての通りかなり埋まってしまってました…
尾白川002
がっかりしながらもいよいよ堰堤を越え、未踏区間へ。

しばらく遡行していると、良いサイズの追いがあったものの、食わせ損ねでフイに。
ぐぬぬ!と悔しがりつつしばらく遡行すると、一度sen氏と来た橋に辿り着く。
本当はここで一度退渓する予定だったのですが、悔しいのでそのまま続行。
尾白川003
ここもかなり浅い…
そしてもう少し進んだところで、明らかに尺サイズに近い追いが!
ドキドキしつつもう一投。もう一回出てきて…ギャー!軽く針に触れたところで反転。
食わせきれませんでした…
悔しい!これは悔しい。
久しぶりになんか叫んでしまいました。

それでも気を取り直してまた進む。
更に堰堤を巻き、ついに駒ヶ岳神社近くのキャンプ場にまで来てしまいました。
尾白川004
そしてようやく…
イワナさん。すごい緑
なんかすっごい緑色。
サバかよ!?とか一瞬ツッコミたくなりました。
よく太って重いイワナさんでした。
それにしてもさっきの魚を思い出してしまう。
だってこれよりずっと大きかったもん…

とりあえず神社の上にある吊り橋から退渓。
駒ヶ岳神社
駒ヶ岳神社参道から

駒ヶ岳神社
山岳信仰の山であり、ここから甲斐駒ヶ岳まで直接突き上げる登山道は修験者の道でもあり
ものすごく急峻で有名なコース。
(私が昔登ったのは反対側の一般ルート)

ついつい予定よりも歩いてしまいました。
本当はもっと早めに切り上げて違う川へ移動する予定だったのですが。
ともかく一度移動して道の駅(蔦木宿)の温泉で汗を流し、お昼を食べてから昼寝を兼ねて
大武川上流へ移動。
しばらくうとうとしてから、篠沢だけやってみようかな。と準備。
篠沢001
うぅーむ。ここも台風の影響がすごかった…
周囲の木々が薙ぎ倒され、そしてやはり川にすごい砂。
篠沢002
森の中で猪が餌をとりに掘った新しい穴をいくつも見たし、かなり自分自身が疲れていたので
ここで 引き揚げることにし、林道の橋から退渓。
熊もだけど、猪に出くわしたら超怖いし。

いやそれにしても悔しかった!あれは運もあるけど、でも私の腕でもう少し、ほんの少し
釣れる確率を引き上げられたはず。
次は見てろよ!!

うん。楽しかった!
  1. 2012/06/14(木) 08:58:05|
  2. 趣味
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例大祭終わってた!あと釣り!

遅くなりましたが、第九回博麗神社例大祭でお越しいただき、ありがとうございました!
例大祭9看板
当日はこんな感じの看板を出してました。

新刊については、メロンブックスさんで委託取り扱いをしていただいています。
よろしくお願いします。


さて。
ようやく原稿も終わり、先日の土曜日にふと思い立って釣りに行ってきました。
明け方前に出発。
昼過ぎには用事があったので近いところで…と思い、桂川水系に。
人気のある水系なのでなるべく先行者とバッティングしにくいところがいいなと考えて、
まずは奈良子川。
管理釣り場よりも上流域です。
もし先行者がいても車の有無でわかりやすいところですし、見ればまだ車はない模様。
やった!!と思いながら川に降りたのですが、なんかおかしい。
どう見ても足跡があるんですが…
でも車は無かったし、もっと早い時間にサッと入ってもう退渓したのだろうという希望的
観測で釣り上がりますが、反応がすごく渋いです。
奈良子川01
こんな感じの場所で15cmないくらいのかわいいヤマメを釣り、更に遡って同じサイズを追加。
しかしやはり反応が薄い。
奈良子川02
そして足跡。
さっさと見切りを付けて抜けてしまえば良いのですが、去年の記憶ではもう少し進んだ
あたりに良い感じの落ち込みがあったので、そこまで行ってみようと歩いていたら、遂に
先行者に追いついてしまいました…

仕方ないので退渓。
なんとなくありそうだな…と探してみたら、斜面に踏み跡を発見したのでそこから道まで
上がり、車まで歩いて戻ることに。
…途中、私の車より数百m上の地点に他県ナンバーの車があったので、これが先行者のもの
だったのでしょう。

しばらく思案の末に、どうせ先行者アリだろうけれど違う川に移動しようと、以前にも
行った真木川へ。

同じ桂川水系で、先ほどの奈良子川と山ひとつを隔てただけですが、川の雰囲気がだいぶ
違っていて面白いです。
真木川01
上流に行けば行くほど渓が険しく、暗い雰囲気になる奈良子と対照的に上流部は開けて明るく
そして砂や石が白い、そして水の色も違います。
私はこういう雰囲気も大好き。
真木川02
まあ、先行者の痕跡があるのはこちらも同じで、かなり渋かったのですけどね。
でも、いかにも!といった良い感じの流れでようやくまあまあサイズ(それでも20cmくらい)の
イワナさんを釣り、納竿。
イワナさん

人の後を追ったり、追いついちゃったりするのはちょっとアレですが、でも楽しかった!
  1. 2012/06/04(月) 12:45:50|
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